老犬の姿を見て思ったこと
この仕事を始める前、私はドッグフードメーカーで働いていました。
その会社には、社員が自分の犬を会社に連れてきてもよいという素敵な制度がありました。
職場には何匹かワンコが来ていたのですが、そのなかに少し年配の犬がいました。働き始めた当初、そのワンコはまだまだがっしりした体格で、力強い犬でした。
でも、時間が経つにつれて少しずつ体の変化が現れてきました。おしりが細くなり、歩くときの足取りも弱くなっていく。
そんなワンコを同僚は、とても大切に世話していました。その姿が、ずっと心に残っていました。
創業のときに浮かんだ光景
自分で仕事を始めようと思ったとき、ふと頭に浮かんできたのが、老犬を優しく世話していた同僚の姿でした。
犬が年をとることは、とても自然なことです。
そしてその時間は、飼い主にとってもかけがえのないものです。
そう考えたときに出会ったのが、犬用車いすでした。
当時はまだ知られていなかった犬用車いす
今でこそ犬用車いすを知っている方は増えましたが、創業した当時は「犬用車いす?」と驚かれることも多く、時々テレビで見かける程度の、まだほとんど知られていない道具でした。
だからまず考えたのは、「知ってもらうこと」「体験してもらうこと」でした。
試乗とレンタルを始めた理由
犬用車いすは、実際に犬に合わせて使う道具です。それなのに、実物に乗せずに購入するのはとてもハードルが高いと思いました。
そこで、試乗用の犬用車いすを用意しました。
さらに、気軽に試していただく機会を増やすために、「1週間試せる制度」と「犬用車いすのレンタル」を始めました。
犬用車いすは広がったけれど…
それから10年以上がたち、犬用車いすを知っている方はとても多くなりました。いろいろな種類の車いすが世の中にあり、手に入りやすくもなりました。
でもその一方で、最近増えてきたのが「うまく使えなかった」というご相談です。
- 乗せてみたけど歩かない
- 体に合っているかわからない
- どう使えばいいのかわからない
せっかくの犬用車いすが、誤った使い方や調整によって飼い主さんとワンコの役に立たないのは、とてももったいないことだと思っています。
犬用車いすは「歩くためだけの道具」ではありません
犬用車いすというと、「歩くための道具」と思われがちです。
でも実際には、それだけではありません。
- 立ってごはんを食べる
- お散歩を楽しむ
- 家の中で動く
- 夜に落ち着く
犬にとっても、飼い主にとっても、生活を少し楽にしてくれる道具だと私たちは思っています。
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